リスク遺伝子は環境により変わりやすい
続きですが、「リスク遺伝子」は本当にリスクなのかということに話題は移りました。
調査の結果、(短)(短)のタイプの人は、良い環境に置かれると、(長)のタイプの人よりも、はるかに幸福度が上がっていたという研究結果が出たそうです。リスク遺伝子の大化けですね。
つまり、良い環境におけば、そのリスク遺伝子はとてもポジティブな方向に作用するようになるということです。
ランとタンポポの植物にたとえられていました。
タンポポはどこでも育つ(つまり(長)タイプのことでしょう)が、
ランは条件がないと上手く育たない、
しかし条件がそろえば素晴らしくきれいな花をさかせる((短)のタイプの変化の可能性をしめしたのでしょう)
(長)のタイプの遺伝子があれば、どこでもポジティブに楽しくいられるけれど、ある条件が整えば、(長)のタイプの遺伝子の人が感じられないほどの幸福感を(短)のタイプの遺伝子を持つ人は感じられるのですから、まさにランの種を咲かせたということですね。
本当に遺伝子による現象は単純ではないのですね。
(短)はネガティブとざっくりイコールにしてはいけないようです。
そして、このネガティブ、ポジティブの反応の傾向は遺伝子だけでなく、訓練によっても変えることができるのだそうです。
「注意バイアスの訓練」を利用して、あえてポジティブな絵のあとばかりに、スイッチを押すべきマークがでるように設定して、それをとことん繰り返し訓練すると、その人の注意がネガティブからポジティブに癖づいてくるらしいです。
そしてポジティブな傾向になっていく。この変化する話はまたあとで出てきますが、脳は柔軟で、脳の回路はシフトできるものなのだそうです。