生徒さんから、年配の親でもできる何か簡単なエクササイズはありませんかと尋ねられました。
本当は、散歩が一番かと思いましたが、散歩はしないとのこと。
散歩はお天気にもよるので、つい続かなくなったりするかもしれないですね。習慣になってしまえば、意外と続くのですが、なかなか始めは難しいものかもしれないです。
外へ出るのがあんまり、というなら、うちの母もやっている、NHKの体操は、おすすめです。(ラジオ体操だけではなく、一日中ちょこちょこ体操の時間があります。)
家事をしながらNHKをつけておいて、時間になったら、一緒にはじめるだけ。内容もかなり考えて作られているので、衰えがちな下半身の筋肉から、上半身まで、動かせます。そして、座ったままでもできるものも、同時進行で行っているので、誰でも取り組みやすいです。
これも面倒だなと感じたら、「ゾンビ体操」をするのがいいと思います。血管を若返らせる体操として、テレビでも何度か取り上げられていました。
書店でもよく見かけます。
これ、うちの教室でも、年配者向けの午前のストレッチのクラスで毎週必ずやっています。
やってみると、指先から足先まで、しっかり血液が流れるのが、わかるような気がするくらい、じわーっとしてきます。指先があったかくなります。続ければ、運動不足で退化した末端の毛細血管も伸びてくるのではないでしょうか。
有酸素運動により、血管の内皮から一酸化窒素が生産され、血中のNO(一酸化窒素)が増えて、それが血管を拡張します。その結果、血管年齢を若返らせてくれるということのようです。ウォーキングのような有酸素運動の習慣がない場合は、本当に簡単な有酸素運動になると思います。
くせになるほど簡単で、つらくないので続けやすいんです。でも、身体をぶらぶらするときにリズミカルに呼吸をすることになるので、意外と有酸素運動ができています!
1分その場で、身体を「いやいや」するようにゆするだけです。そして30秒休憩。また1分身体をぶらぶらゆすります。足踏みする感じで、全部の関節を緩めながら。そして30秒の休憩。最後の1分、肩も腰も膝もぐにゃぐにゃに、まさにゾンビのように動かします。
これだけ、なんですが、3セット目のあと、本当に実感します。身体に血がめぐってる!という感覚がわかります。
これ、適当にやるのではなく、時間をしっかり測って、一度でいいので体感してみてください。
よくテレビ見ながら、コマーシャルの時になど、お手軽そうに言いがちですが、それはだめです。ちゃんとやってみてこそ、本当に値打ちがわかります。
しょーもないようなことが、積み重なって、変わっていくのです。
うちの教室の年配クラスの人も、椅子につかまったスクワットも怖くて恐る恐るだった人が、今では、支えもなしで、なんなくこなしています。ゾンビ体操も続けています。姿勢もよくなってきているのが見ていて嬉しいです。
人間の筋肉は80過ぎても鍛えることができます。
その手始めとして、このゾンビ体操はとってもおすすめです。朝やれば、一日が楽に動けると思います。
そのうち、歩いてみようかな~という気分になれば、はっはっと、少しだけ息が上がる程度のウォーキングを習慣にするのが、一番だと思います。
歩くと、ストレスも解消されるし、認知症予防の効果もあると言われています。あの哲学者イマヌエル・カントは散歩が習慣で、80才まで元気だったといいます。
カントが散歩する時間があまりに正確なので、カントを見て時計の針をあわせたというエピソードは有名です。
とにかく、歩くのが一番です。心肺機能も鍛えられます!
その手始めに「ゾンビ体操」ですね。