支えてくれる大人が周りにたった一人でもいればポジティブでいられる。家族でも他人でもいい。そしてそれはたった一人でいい。
ここまで、ポジティブ傾向になりがちな(長)の遺伝子、ネガティブになりがちな(短)の遺伝子の話でしたが、その(短)は環境によっては大化けして幸福感が(長)よりもすごいんだという話だったのですが、その環境ということで一つの例を挙げていました。
マイケルJフォックスが、このバイアステストを受けたらしいです。
彼自身、なぜ自分が楽観的でいられるのか知りたかったらしいです。
昭和生まれであれば彼の名前をしらない人はいないでしょう。
そして彼の苦労も。
20代で映画で華々しく活躍して、突然28歳でパーキンソン病になり、ずっと病気と闘い続けているのです。
その彼の遺伝子は、(長)(短)のひとつずつの中間的なものだったらしいです。
(長)(長)のスーパーポジティブの組み合わせかと思いきや、そうでもないのです。
でも、本人は自他ともに認める楽観主義だそうです。
生い立ちを振り返ると、自分のことをとても信じて理解してくれる叔母がいたそうです。厳しい親のいうなりにならず、自分の思う道を進んでこれたということです。
そこで、人間は遺伝子も作用するけれど、良い方向へ向くためには、たった一人でも自分の支えになってくれる大人がいることが大切なのだそうです。
それだけで強くポジティブになれる。過酷な環境の重圧にも耐えることができる。
挫折、家庭環境の変化、虐待、いじめ、貧困などの環境においても、健康な気持ちでいられるために、たった一人でも本当の理解者、味方がいれば救えるのかもしれないということは、人間として生きていくときに心にとめておきたいと思いました。
それはその人だけの問題ではなく、きっと波及していくことだと思います。