湊かなえはやっぱり面白い。ドラマ「リバース」、映画「少女」ともによかった。

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今、TBSでドラマ「リバース」やっていますね。

面白いです。

湊かなえが原作なので、楽しみにしていたドラマです。初回を見て、我慢できず本屋さんに走りました。

ネタバレになってしまうので詳しくは書けないですが、期待を裏切らない結末でした。




親友の広沢(小池徹平)を旅先の交通事故で亡くした深瀬(これが藤原竜也)に沸き起こる疑問。

「事故じゃなかったのかもしれない」

深瀬は広沢を深く知るために、彼の故郷を訪ねる旅に出ます。

自分の知らない広沢の姿にやきもちを妬いたり落ち込んだり、でも発見があったり救われたり。そして最後には核心となる人物に会うことになります。

すべてが解決したかに思われたとき、今まで気づかなかった重大な事実をしってしまう。そこで深瀬は、最悪の気持ちに向き合わなければいけなくなる。

さすがイラミスの女王。

この深瀬の立場にだけはなりたくないと強烈に感じてしまうのです。

でも、その恐怖はうっかり起きてしまいそうで、まったく他人事でもない怖さがあり、本を読み終わった後もしばらくつきまとわれてしまいます。

ドラマでは、小説を読んでいる人も楽しめるように、少し設定を変えていたり、新たな人物が出ていたり、映像の面白さで楽しめるようになっているので、結末を知ってしまっても十分楽しめます。ホームページでスタッフみたら、これは絶対見ごたえあるはずだと納得です。音楽もいい。

小説を読んで、結末を知っていても、最後のシーンは藤原竜也が一体どんな表情を作るのかも今から楽しみだし・・・

物語の結末はあっと驚く感じで期待を裏切らないという「リバース」ですが。小説でよかったのは、深瀬の心情が細かく描かれているところです。

深瀬の気持ちと広沢の過去の姿が、遠ざかったり近づいたり、青年期の誰でも抱くような自己肯定力のなさや友人との関係が、読んでいる自分と重なったりして、読み物として十分味わうこともできました。

それと似たような要素があるのが映画「少女」です。

映画の予告では、なんだかおどろおどろしい内容かと思うかもしれないですが、この予告とはまったくイメージの違う映画でした。

この予告は星5つが満点なら星1つ(個人の感想です)映画は星4つ。




映画は思ったより怖いシーンもなく、ある意味、安心してみることができます。悲しいことにもしっかり救いがあるし。(一部救えない登場人物はいるものの、主人公に近い人間はハッピーエンドに終わるので見やすいと思います。)

女子高出身であれば、なんとなく共感できるシーンがあちこちにあり、どこかノスタルジックな感じを抱いてしまいました。

物語は、いくつもの伏線を回収していくようなストーリーで、最後は登場人物の前向きな表情で締めくくられます。イラミスの湊かなえにしては後味の悪くない映画だったと思います。

「リバース」も「少女」もミステリーなんですが、どこか文学的な要素があるのが個人的にはよかったです。結末を見て終わりというだけでなく、人間ってそういうとこあるよね、という部分があちこちにあります。

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