いつもは自分で車を運転しながらの移動です。昨日、久しぶりに路線バスに乗りました。
バスなら街の変化を見ながら、のんびり移動できます。
狭い空間に多くの他人と一緒というの久しぶりです。
赤ちゃんをベビーカーに乗せて、さらに幼い子供を連れているお母さんが乗ってくると、みんなで親切に手を貸したり、のどかな休日のバスです。
あるバス停に着いたとき、座席後部の入り口が開きました。誰も乗る気配のない様子。
若い運転手さんが、そそくさと小走りにやってきて、床板を持ち上げ、道路側に倒しました。
びっくりです。バスの車体から道路へゆるやかなスロープが出来ました。
「どうぞ、こちらから。あっ、大丈夫ですか?」
車椅子のご老人と、それを押す女性が、ゆっくりと車内を移動します。そっと車椅子でバスから降りられました。
運転手さんは、軽く挨拶すると、道路側に伸びたスロープをすばやくたたみ、運転席へ急いで移動。ドアも閉まり、バスが発車しました。
私はしばらく驚きでいっぱいでした。こんなところが、バリアフリーになるんだ。今まで、「ノンステップバス」という表示を見るたびに、どこがノンステップなんだろうと思っていたものです。
さらに、ほっとしたのが、その運転手さんの感じのよさ、手間を手間と思わせない明るい雰囲気で、手際のよいものでした。
その後の運転も、
「発車します。」
「信号とまります。」
と、律儀に声を出しながら、安全運転、その人柄も感じられます。こんな優しそうな人が運転手さんなら、バリアフリーを利用しやすいだろうなあ。
一方で自分の無知をかみしめながら、繰り返される、安全確認の声を聞いていました。
(下の写真。この入り口の床を持ち上げて、外側に広げることができるのです。スロープになり、車椅子が乗り降りできます。)