昨年末のNHK「ためしてガッテン」(H27.12.23)で冷え性を改善する方法を紹介していました。
冬には手足が何となく冷えるときもあります。家にいながらも、たまにカイロを使ってしまいます。そんな冷えた身体を解消する方法が、とても簡単で驚きました。
副交感神経を高めるだけなのです。
人間の活動には、自律神経が深くかかわっていますが、活動的なときは交感神経が高まっていて、リラックスしているときには副交感神経が高まっています。
番組では副交感神経を緩めるという表現をしていましたが、その方法を提案したのは、第56次南極地域観測越冬隊(医療担当)及川欧氏で、医学研究で冷え性の研究を行っている先生です。
方法は、座って腿の上に両手をのせて、目を閉じて、触れているところが暖かい、と感じながら副交感神経をゆるめていくだけです。
具体的には、
①背筋を伸ばして楽な姿勢をとる
②手を腿にのせて目を閉じる。
③「気持ちが落ち着いている」「両腕が重たい」「両足が重たい」「両腕が暖かい」「両足が暖かい」と心の中で唱える
これを一日5分を3回行えば、冷えにわずらうことなく過ごせるようです。
5分ほどすると、手足も足先も体の芯から熱がわいてくるように暖かくなります。番組ではサーモグラフィーでその様子を証明していました。
さっそく、「ためして」みましたが、本当に冷えていた指先も足も暖かくなってきます。騙されたと思って時間があればぜひ試してください。
そもそも冷えの原因は、交感神経の過緊張により血管さえも収縮し、手足の先の血流が少なくなってしまうことのようです。
その交感神経の緊張の原因の一つはストレス。
なので、ストレス解消法がそのまま冷え性の解消法になるのですね。
この方法であれば、冷えだけが改善するだけでなく、どこでも、いつでも、ちょっと気持ちをリセットしてイライラやストレスの解消にもなりそうなのでよさそうです。
冷えですが、私はヨガをはじめてから、以前より筋肉量が増え、身体に熱を生む力を実感しています。
少し動くだけで、増えた細胞内のミトコンドリアがフル回転して熱を生んでくれるような気がします。エンジンがかかり、身体はすぐにスタンバイOKです。やる気の源にもなっています。
平熱も以前より高くなり、風邪にかかりにくくなりました。免疫力は確実に高まっていると自負してしまうほどです。
そんな私も、指先がとても冷たくなっていたりすることがありました。振り返ると、やはり心配事をしていたり、なにか緊張していたときだったとガッテン、「合点」がいきます。
リラックス状態かどうかで血流状態に影響し、冷えさえも引き起こしていたのかと思うと、つくづく人間の身体って面白いものだと思いました。
筋肉だけではない身体のメカニズムに驚きです。自律神経とのかかわりで血管までもが収縮してしまうなんて、人間は繊細です。
副交感神経を優位にしていく時間をもつことの大切さを改めて感じました。
自律神経についてですが、ヨガの生徒さんに、眠れないときのアドバイスで、副交感神経の話をよく出します。
日常生活の忙しさや、ストレス、スマートフォンのブルーライトなどで、寝つきが悪くなることも増えていると思います。
それは、交感神経が高まり過ぎている状態で、とても寝付ける状態ではありません。
リラックスし、眠れるようにするには、副交感神経を優位にしていくしかないのです。
布団の中で、眠れない眠れない思えば思うほど、目がさえることでしょう。
自律神経は、呼吸と結びついているので、副交感神経を高めていくには、ゆっくりとした均等な呼吸を繰り返せばいいのです。
交感神経は吸う息と結びついていて、副交感神経は吐く息と結びついています。吐く息を丁寧に、呼吸の長さをそろえることでリラックスしていけます。
羊など数えては、よけい交感神経が高まりそうです。
ゆっくり自分の呼吸の音だけに耳を澄ませ、吸う息と吐く息の長さをそろえてみてください。
そうすると劣勢だった副交感神経が優位になり、自律神経のバランスがとれ、リラックスした状態になり、自然に眠りにつけます。
身体もきっとホカホカしてくるでしょう。
赤ちゃんがそうですね。抱っこしている赤ちゃん、眠たそうなときは身体がほかほかして熱くなってきます。腕が足が暖かい。お母さんはそれで察知して、早くお布団に入れてあげなきゃって思います。
人間の体って面白いです。